前回の探索で見事に「最後の試練」をクリアし、晴れて「ゼルク塾」を卒業した全員聖職パーティー。入手した「青羽の鍵」を用いて、「ネル坑道」の「地下四階」へと挑む。
では、探索を開始する。
ある種の異様な雰囲気が漂う「地下四階」の拓けた空間。
まずは、自分たちの現時点での戦力がこの階層における戦闘でも十分に通用するのか否か、検証することから始めよう。上階へと続く階段付近で撤退路を確保しつつ索敵開始。
前衛の直接攻撃と後衛の攻撃呪文を合わせれば、1~2ターンで勝利できる感触だ。また、現時点の前衛のAC(アーマークラス)の水準で、敵モンスター側からの物理攻撃をそこそこ回避できている。
一方で、敵モンスターの出現数が純粋に増加しているため、集団攻撃呪文の頻繁な使用によってMPが見る間に減ってゆく。継戦能力の面で少々不安を感じるが、退路の確保さえできていれば、とりあえずは問題ない。
そして、いきなり下層階へと降りてゆく「昇降機」を発見。
このまま「地下九階」まで直行できるようだが、Wizardryにおいて勇み足は死を招く――これはもはや常識である。焦りは禁物だ。まずはこの「地下四階」の踏破を一歩一歩、慎重に進めよう。
集団で襲い来る敵モンスターを、範囲攻撃呪文とディスペルで駆逐しつつ進む。
これは――いきなり「魔法禁止エリア」へと踏み込んだ!
何かしら重要な場所のような気がする――が、ここの探索は後回しだ。他のエリアのマップ埋めを優先し、「魔法禁止エリア」の大まかな広さを把握してから侵入する方が良いだろう。
この「地下四階」は、これまでの3つのフロアとは明らかに様相が異なる。
「地下一階」から「地下三階」までが「訓練」だったとするならば、ここは明らかに「最前線」だ。常に死と隣り合わせの環境に放り込まれた――という否定し難い事実を、否が応でも意識せざるを得ない。
そして、その瞬間は突然やってきた。
初のクリティカル被弾。アンダーニンジャァァァァァ!
下忍とはいえ忍者は忍者。即死耐性のアイテムが未入手である現状、速攻で殲滅すべき相手であると再認識させられた。
ともかく蘇生だ。蘇生。
寺院に高額な寄付を行い、無事に死者の蘇生に成功。そして宿屋に宿泊してレベルアップ。
僧侶たちが皆「レベル9」となり、それぞれが僧侶呪文「レベル5」を習得した。
まず「ファイアウォール」の呪文により、範囲攻撃呪文の弾数が増えた。
また「サモンエレメンタル」を覚えたことで、戦闘時の被ダメージ確率を減らす「盾役」となる味方モンスターの召喚も可能に。攻防の両面において大幅な戦力アップであると言えるだろう。
では、早速モンスターを召喚してみよう。
呼び出されたのは「ハリコン」である。
では、新たな「味方」とともに「地下四階」の探索に戻ろう。
おいおい――ハリコン意外に強い――のか?
戦闘時に敵モンスターからの被ダメージを引き受ける「盾」がいてくれれば――と主に守備面での運用を考えていた召喚呪文だったが、攻撃呪文の連発で普通に「矛」として活躍している。
おいおいおい――もはやハリコン無双だろコレ。
「魔法禁止エリア」に突入しても呪文封じの影響を受けず、我先にと攻撃呪文を詠唱しまくるハリコン。そこにシビれる! あこがれるゥ!
もう全部こいつらだけでいいんじゃないかな。
「サモンエレメンタル」の呪文で召喚したハリコンの予想を超えた活躍により、通常なら戦闘面で劣勢に立たされる「魔法禁止エリア」の探索を苦もなく終了。次は「ダークゾーン」の攻略だ。
ダークゾーンの先へと赴く前に、まずは召喚呪文「サモンエレメンタル」の「性能」を再確認しておく。すなわち、召喚可能なモンスターの種類と能力を検証するのだ。
世に言う「召喚ガチャ」である。
「ガスクラウド」と「アンデッドコボルド」は、残念ながらハズレだ。
「レベル3」の魔法使い呪文を詠唱する「メイン」と、それなりの威力の炎ブレスを吐きまくる「ファイアーエレメンタル」は当たりだ。
ちなみに、先程の探索中に目覚ましい活躍を見せてくれた「ハリコン」は、最初の召喚以降、一向に姿を見せてくれない。召喚呪文の使用一発目で幸運にも引き当てたが、実はSS級のレアキャラだったのではないだろうか。
そこで、今回は炎ブレスで敵を焼き尽くすファイアーエレメンタルを同伴し、「地下四階」のダークゾーンの先へと向かう。
そして――ついに「地下四階」の最後の部屋へと到達した。
謎の石像から、奇妙なアイテム「矮小の心」を入手。
この「地下四階」には、下層階へと降りてゆく階段や縄梯子の類いが一切存在しない。つまり、さらに下へと向かう手段は、最初に発見した「昇降機」しかないのだ。
では、一旦帰還して態勢を整え、「地下五階」へと向かおう。