『ウィザードリィ外伝 五つの試練』シナリオエディタ講座【第9回】迷宮管理設定

『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam版シナリオエディタを用いた、ユーザーシナリオ制作講座。今回は「第9回」となる。

前回までに各種データの入力をほぼ完了し、今回から冒険の舞台となる迷宮の構築を進めてゆく。

迷宮設定

シナリオエディタのページ上部メニュー「迷宮管理設定」をクリックする。

迷宮設定」の画面が表示されたら、左側の項目から設定してゆこう。

最初に、設定対象となる「迷宮番号」(00~09)を選択する。

複数の迷宮を用意するシナリオの場合、それぞれの「迷宮番号」に対して個別に設定が必要になる――が、今回のサンプルシナリオは迷宮がひとつだけであるため、[00](=最初の迷宮)に関してのみ設定を行えばよい。

迷宮サイズ」は、「24×24」「20×20」「16×16」の中から任意に選択する。当該の迷宮に含まれる全ての「フロアマップ」に対し、ここで設定したマップサイズが一律に適用される。

次に「マップの階層設定」を行う。この迷宮に含まれる「フロアマップ」の先頭と末尾を、それぞれの「マップ番号」で指定する。今回は全三階層の迷宮にするため、マップ番号は[01~03]を指定すればよい。

迷宮の入り口」は、地上から迷宮に侵入した際、最初にプレイヤーキャラクターが位置している行動開始座標となる。

迷宮のタイトル」は、任意の名称を入力するだけだ。後から変更することも可能である。

エンディングの設定」については、城に持ち込むと「称号」が付与される「エンディングアイテム」(=クリアアイテム)のアイテム番号を設定しておく。

侵入時の条件必須」については、今回のシナリオでは条件を指定しないため設定は不要だ。

この「侵入条件」の設定は、主として「複数の迷宮」が存在するシナリオにおいて、二番目以降の迷宮に対して適用するというのが基本的な利用方法になる。

次は、画面右側の設定に移る。

エンディング後の設定」では、城に「クリアアイテム」を持ち込んで称号を授与される際、同時に獲得する「経験値」「ゴールド」「アイテム」を設定する。

それぞれの項目は必須ではないため、例えば称号獲得の報酬として「経験値」のみ与えられ、「ゴールド」「アイテム」は貰えないという設定でも問題はない。

称号アイコン」では、キャラクターのステータス画面に表示される「称号」の種類を設定する。

ちなみに、複数の「称号」を獲得するシナリオの場合、二番目の称号は「迷宮番号01」、三番目の称号は「迷宮番号02」に対して設定してゆく。

サウンド」の設定では、当該の迷宮内のフロアマップ上における「探索BGM」「戦闘BGM」の種類をそれぞれ指定する。

サンプル音声を聞いた上で、その迷宮のイメージに最も相応しい楽曲を選択しておこう。

なお、このサウンド(BGM)は迷宮単位の設定となるため、フロアマップごとに曲を変更することはできない。

したがって、「ラスボスの待ち受ける最終フロアのみ探索曲&戦闘曲を変更する」といった演出を採用する場合には、そのフロアマップのみ「別の迷宮」を用意し、別途設定するという工夫が必要になる。(※ただし、複数の迷宮の間を「テレポーテーション」の呪文で往来することはできない、という制限が存在する点に注意)

迷宮の入口用の看板メッセージ

迷宮の入口用の看板メッセージ」については、必須設定ではない。

だが、迷宮入口にメッセージテキストを表示させることで探索開始時の雰囲気を盛り上げる効果が期待できるため、可能であれば設定しておくことをお薦めする。

ちなみに「看板メッセージ」という名称ではあるが、別に「看板」という形式に拘る必要はない。

では最初に、表示させるメッセージテキストを作成しておこう。

シナリオエディタのページ上部メニュー「データ各種」から、サブメニューの「迷宮のメッセージ」を開き、「迷宮メッセージ一覧」で適当なメッセージ番号の行を選択してダブルクリック。

迷宮メッセージ」の設定画面が表示されるので、適宜入力してゆこう。

メッセージ識別用の「タイトル」を入力し、続けてメッセージテキストの本文も入力する。

画面右側に、入力したメッセージテキストのプレビューが表示されるため、そちらを参考にしながら、文章を推敲してゆくのがいいだろう。

ちなみに複数の迷宮それぞれに「迷宮の入口用の看板メッセージ」を設定する場合、二番目の迷宮には「2ページ目」に入力したテキストが表示される、といった具合になる。

迷宮管理設定」の画面に戻り、「迷宮の入口用の看板メッセージ」の「看板表示あり」にチェックを入れる。

そして、先程入力した「迷宮メッセージ」の番号を選択すれば設定は完了だ。

実際のゲーム画面における表示は、以下のようになる。

なお、「迷宮管理設定」には「迷宮フラグ管理」の設定画面も存在するが、これは「複数の迷宮」の表示を制御する機能であるため、今回のようにシナリオに登場する迷宮がひとつだけの場合、特に何かを設定する必要はない。

この「迷宮フラグ管理」の使い方については、シナリオエディタ非公式マニュアルの一項目として、別途詳細な情報をまとめる予定だ。

城の看板&エンディングメッセージ

最後に、「城の看板」ならびに「エンディングメッセージ」を設定しておこう。

シナリオエディタのページ上部メニュー「データ各種」から、サブメニューの「迷宮のメッセージ」を開き、「看板: エンディング(日本語)」の設定画面において、それぞれ任意のメッセージテキストを入力する。

城の看板」「エンディング」ともに、設定する要素は共通である。

対象の「迷宮番号」をプルダウンメニューから選択し、メッセージテキストの本文を入力する。

次に、入力内容に合わせて「ページ数」を選択したら、最後に「センタリング」のチェック枠により、左右方向の「中央揃え」の有無について指定するだけだ。

実際のゲーム画面における表示は、以下のようになる。

以上で、迷宮管理の基本的な設定は完了だ。

次回は「マップ構造の作成」を行う。

『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam版シナリオエディタ非公式マニュアル